2011-01-01から1年間の記事一覧

対話の限界と、その先にある新しい民主主義@『一般意志2.0』

東浩紀氏の新著『一般意志2.0』を読みました。 本書は、18世紀の思想家ジャン=ジャック・ルソーが提唱した「一般意志」を、現代の情報社会を背景に再解釈(二次創作)し、民主主義の新たな可能性を問い直した意欲作です。頭の整理のため、要点をまとめてお…

「人生は一度きり!」では変われない僕たち

『妻が亡くなるまでの全てと、その後の僕の全て』 という文章を読んだ。3000以上のブクマが付いた注目度の高い記事で、読まれた方も多いと思う。「結婚まもない夫婦。闘病期間わずか3ヶ月(肺ガン)で、妻を亡くした旦那さんの言葉」を綴ったもの。(現在は…

人々の「不安」が生み出す自己責任社会

渋谷 望(千葉大学文学部行動科学科准教授)氏のレポートを紹介した、以下のエントリーが面白かった。日本の現状を読み解く鍵になると思うので、いくつか引用。 ポスト総中流社会におけるナショナリズムのゆくえ 渋谷 望 - garage sale そこ(三浦展の『下流…

「オトナ」のせいにする大人たち

曾經,你是我的唯一 / Pearl Hsieh※2011/8/20 タイトルを変更しました。 子供の頃、僕たちは「オトナ」を敵視していた。 社会という得体の知れない巨大な存在、それを作り出したオトナたち。自分が望んだわけでは無いのに、既にそこに在り、そこで生きる事を…

多数派の余裕がムカつくんですけど

炎上し暴徒が叫ぶ、故郷イギリスの今(2) - Time Out Tokyo (タイムアウト東京) London の暴動(私の体験) - makotoiの日記:from London イギリスの暴動を受けて、移民問題について考えていた。日本では移民受け入れに慎重な姿勢が根強いが、今回の事態を目…

日本が「脱原発」すべき最大の理由は、技術力や合理性の問題じゃない

日本の今後の原発政策に関する議論は、いよいよイデオロギー闘争の様相を呈しています。幾つもの論点があって複雑。ただ僕が最近つくづく感じるのは、 原子力発電というシステムの「管理」は、日本には無理っぽい ということです。 原発を「管理」するとはど…

一緒に考えよう原発政策(高円寺→札幌のデモを経て)

震災からちょうど3ヶ月だった6月11日、全国一斉に行われた反原発デモ。 6.11 脱原発100万人アクション | -Action June 11: No Nuclear Power 先月末に高円寺から札幌市に移住し、今回はさっぽろピクニックデモに参加したのだけど、率直に言って、札幌でのデ…

疎開しました〜東京に住むリスクを考える〜

この度、東京・高円寺を離れ、北海道・札幌へ移住することになりました。 移住の理由はいくつかありますが、一番大きな理由は「疎開」です。いま関東・東京に住むという事に、一定以上のリスクを感じているためです。*1その事について、現状認識を記録として…

貴方にとっての当たり前は、身体にとっては当たり前じゃないカモという話

定期健診などで引っ掛かった時のセリフあるある。 『ちょっと正常値は超えてたけど、まあ問題ないよ』 いや、待てよと。それじゃ何のための正常値なんだよと。 というか健康診断みたいな簡易的な検査で、明らかな異常が発見されるケースって相当稀じゃないで…

「都会は明るすぎたから、節電する位でちょうど良い」ってそりゃアンタは良いだろうけど・・

関東の計画停電で、東京もすっかり暗い夜が続いています。最近少しマシにはなったものの、新宿なんかはネオンの照明とともに活気まで失われちゃってますよね。 節電中のJR高円寺駅。2011/3/20撮影 とはいえ、現時点では多くの人にとってほとんど影響のない範…

孫正義氏の原発への問題意識がパネェ件

ソフトバンク社長の孫氏が、積極的な震災支援に乗り出して話題になっています。 東日本大震災 ソフトバンク孫氏 個人で義援金100億円 (毎日新聞) 特に原発問題に関して、危険性やエネルギー政策の転換を強く訴えており、一部では「不安を煽るな」という…

After 3.11

3.11以降、「非日常」的な精神状態が続き、冷静で居るつもりでもそれは「平静」ではない。この状況下、まともで居るのはムリ。それを受け容れることで、幾らか落ち着いた。精神マッチョはツライから止めよう。「なるようになるさ」と開き直る思考停止も避け…

花粉症の症状を劇的に改善する、たったひとつの方法

春に向けて、そろそろ花粉の飛散が活発化するシーズン。毎年のように、『今年の花粉は、例年の○○倍!』と騒いでいるような印象すらありますが、花粉症を患う人々にとっては、さぞ憂鬱な季節でしょう。 花粉飛散量、今春は昨年の8・5倍史上2番目に: YOMIUR…

なぜ「カロリーオフ」食品は美味くないのか

コカコーラゼロに始まり、糖質ゼロのビールにお菓子。いまやカロリーオフ・糖質オフ全盛の時代であります。例えばジュースやガムは、人口甘味料の開発によって、甘味の獲得と摂取カロリーのセーブが可能となりました。 しかしながら、○○オフ商品はやはり美味…