孫正義氏の原発への問題意識がパネェ件

ソフトバンク社長の孫氏が、積極的な震災支援に乗り出して話題になっています。


東日本大震災 ソフトバンク孫氏 個人で義援金100億円 (毎日新聞)


特に原発問題に関して、危険性やエネルギー政策の転換を強く訴えており、一部では「不安を煽るな」という声や、一企業の社長という立場を越えた行為だと批判する向きもあるよう。パフォーマンスではないかという声もちらほら見かけました。


しかし何故、孫さんはそれほどまでに原発問題に固執するのか。その理由は、以下のUSTを見てよく分かりました。


田原 総一朗×孫 正義 対談 〜東日本大震災について〜2011月4日3日(日)


孫さんの発言をまとめると、以下のような事を言っています。

「今回の事故で原発の危険性が明らかになった。あんなものを地方の人達に押し付けることで、我々の生活は支えられている。かつて自分も原発は仕方ないのかなと思っていたが、その考えは完全に間違っていたし、私は自分自身を恥じているんです」


孫さんは明らかに、この問題を「自分事」として捉えていますよね。自らの過ちとして問題を捉え、だからこそ自分のでき得る限りの支援、そして根本解決に尽力したいという意思表明です。そして実現の為に、富も地位も最大限活用する。これ、本当に正しいツールの使い方だと思います。


「エネルギー政策を見直す好機」と語る人間は、いまたくさん居ます。しかしこの大きな問題を自分事と捉え、正面からぶつかっていける人はそれほど多いとは言えないのが現状ではないでしょうか。孫さんの悲壮感に満ちた決意の表情を見て、私もようやく自分自身を情けなく思いました。自分も当事者性が欠如した一人だったと、つくづく思い知ったので。


孫さんを批判する人達が何を問題としているのか、全部は追えていないけれど、いま彼ほどの当事者意識を持って、この原発問題に取り組んで居る人物がどれほど居るのかしら…と思うわけです。当事者意識の薄い人間の軽薄な批判(嫌味)は、最低限の敬意として慎みたいもんです。考えよう、一緒に。