いまある幸福と、次に目指す幸福

当たり前のことほど気付かない有難み。平和、健康、人間関係、etc。

「いい国に生まれたのだ」ということをちゃんと認めて、誇りに思おう。このごろ日本人は自信を失いすぎ、文句を言いすぎである。世界中から羨ましがられているのだと妄想に耽ってもいいくらいシアワセなのだ。
www.さとなお.com(さなメモ): 「いい国に生まれたのだ」ということ


いま日本には問題が山積している。それでも他国から見れば十分すぎる程に恵まれた環境。平和だからこそ出てくるような、幸せな悩みもいっぱいあるんだろうなあ。

とはいえ、不幸の解決に終わりは無い。「もう十分幸せなんだし良いじゃん、細かいことは」というスタンスは個人単位ではありでも、国家としてはそうはいかない。


来月に参議院選挙を控えて、各党のPRも徐々に熱を帯びてきている。その中でも最近やたらと目にするのが、野党第1党・自民党のCMである。



この谷垣さんのメッセージから受ける違和感。「下野したばっかりのお前らが言うな」的なツッコミとは別に、何とも言えぬ苛立ちを感じさせてくれる。

「もともと日本は1番の国」
「日本がまた世界で1番幸せな国になるために」


私は自由市場を重視しているし、規制緩和法人税の引き下げを含む税制改革を支持しているが、同時に、『世界で1番の国』(経済に限らず)を皆で目指す必要は全くないと思っている。成長戦略が現状を打破する意味で重要ということはもちろん理解できるが、ここで言いたいのは、国民全員が同じ方向を目指す必要がないということだ。日本を引っぱってくれるような優秀な企業は優遇してあげれば良いし、一方でそこに参加しない人達が当然居ても良い。自由市場経済をはじめ、小さな政府を目指す上で本質的なことは、選択の自由を全ての人に認めることだと思う。


ビジネスでの成功を目指す自由、仕事を休んだり再開したりする自由、働かない自由。多様化した人々がそれぞれに報われる社会を実現するために必要なのは、個人の自由な選択の保障*1というシンプルなことなんじゃないかな。政府に号令を掛けて目標を示してもらう必要など、もうないのだ。

*1:他者の自由を侵害しない為の規制は必要